建売住宅を購入する際のわかりにくい手数料(住宅ローン編)

住宅ローンを組んで購入する際ににかかる手数料
建売住宅を購入する時はほとんどの方が住宅ローンを組むと思います。ただ手数料がたくさんあって何でこんなに取られるのかわからない。「もしかして騙されているのでは?」と考えてしまう方もいるはず。手数料の中には節約できる手数料、銀行によってかかる手数料、必ず必要な手数料があります。ここでは住宅を購入する際にかかる手数料を、実際の料金を示して説明します。
[mokuji]
節約できる手数料等
- 住宅ローン代行手数料
- 収入印紙代
銀行によってかかる手数料
- 保証料
- 事務手数料
必ず必要な手数料
- 抵当権設定登記費用
保険料とその他の手数料
- 団体信用生命保険保険料
- 火災保険料
- 一部繰上、全部繰上手数料
- 金利変更コース変更手数料
節約できる手数料
住宅ローン代行手数料 100,000円
仲介業者が住宅ローンの審査のために資料を作成したり、手続きを代行する際に発生する手数料です。ローン代行手数料は仲介業者の利益になります。そのため手数料を取るところ、または取らないところは仲介業者次第です。
不動産業者が準備する資料とは物件に関係するものです。審査のために必要な資料を自分で用意できないからやっぱり仲介業者に頼む必要なのかと考えるかもしれません。しかし、これらの資料は全て不動産を売買する過程で必要になりますので、必ず手に入れることができます。
手続きも銀行のサイトから情報を入力すれば簡単にできますので、仲介業者に代行してもらわずに自分でもローンの審査の手続きをすることは可能です。むしろ、この作業で10万円の手数料は取り過ぎなのではと私は思います。
これはあくまでも私の考えですが、住宅ローン代行手数料を取る仲介業者に仲介してもらわない方が良いと思います。
収入印紙代
住宅を購入する際の契約書に貼付ける印紙代を支払う必要があります。印紙代は記載金額によって決められています。(下表)ネット銀行の場合はWEBで契約が完了しますので印紙代が必要ありません。都市銀行、地方銀行などその他の銀行は書面での契約を行いますので決められた金額がかかります。
記載金額 | 印紙税 | |
金額 |
100万円~500万円 | 2,000円 |
500万円~1000万円 | 10,000円 | |
1000万円~5000万円 | 20,000円 | |
5000万円~1億円 | 60,000円 | |
1億円~5億円 | 100,000円 |
※金銭消費貸借契約をWEBサイトでご契約のかたは、契約書へ印紙の貼付が発生しないため、印紙代はかかりません。『引用:住信SBIネット銀行』
節約できた金額(1000万円~5000万円の場合)
住宅ローン代行手数料 100,000円
収入印紙代 20,000円
銀行によってかかる手数料
保証料(保証会社に支払う料金)
万が一あなたが住宅ローンを払えない場合、保証会社が代わりに銀行にローンの代金を支払うためにかかるものです。銀行にローンを支払うのは保証会社ですが、あなたはローンが免除されることはありません。引き続き保証会社に支払う義務が生じます。債務者の信用(ローンを返す能力)、返済期間、返済の仕方(元利均等返済、元金均等返済)によって、借入時に支払う保証料が変わります。
例えばみずほ銀行で35年ローンの場合、借入金額の2%から7%の変動幅があります。審査基準は会社により違いますが、公務員など安定した職業にお勤めの方など、比較的返済する能力が高いと判断された場合は2%により近い金額になります。
また、借入をする際に一部の保証料支払いますが、支払わないと年率0.2%上乗せした金利が適用されます。(みずほ銀行)最初に支払った保証料のうち一部が繰上返済を行った場合は返金されます。
保証料(例)1000万円の場合 『引用』みずほ銀行
元利均等返済と元金等返済
元金等返済
返済金額は元金+利息になります。最初は利息が多いので返済金額は多くなりますが、元金が減り利息が少なくなった場合は返済金額も少なくなります。
元利均等返済
35年ローンを組んだ場合は基本的に35年間返済金額は変わりません。1年目など元金が多い時は利息分が多くなりますが、逆に30年目などで元金が減った場合は利息分が少なくなります。変動金利の場合は5年おきに返済金額が変わります。
元利均等返済 元利均等返済 『引用』住宅金融支援機構
事務手数料
都市銀行などは保証会社に支払う手数料として必要ですが、ネット銀行であれば保証会社を使用しないところがほとんどのため、代わりに銀行に支払う手数料を言います。ネット銀行の場合は保証会社を使用せず、保証料を取らない分、事務手数料が高いです。事務手数料ですので、繰上返済を行っても返金はありません。
都市銀行とネット銀行の比較
都市銀行 | ネット銀行 | |
保証料 | 0.4%~7% | なし |
事務手数料 | 30,000円 | 2% |
メリット | 繰上返済時に一部保証料が返金される | 手数料が安い |
デメリット | 審査によるが保証料が高い | 繰上返済時の返金がない |
あくまでも保証料と事務手数料のみで判断すると、安定した職業で繰上返済をしようと考えている方は都市銀行、長くローンを借りて返していきたいという方はネット銀行の方が総返済金額が安くなります。
ただし、保証会社を利用している方で繰上返済する際は手数料がかかります。銀行にかかる手数料はインターネット経由であれば無料ですが、保証会社にも手数料がかかります(1回 10800円)ので、その分を考慮して下さい。
保証会社手数料 『引用』りそな銀行
必ず必要な手数料
抵当権設定登記費用
あなたが銀行に住宅ローンの返済ができなくなった場合、銀行があなたの住宅を取り上げることができる権利を付けるための手続きになります。銀行側にとってはこれを付けなければお金を貸すことはできません。抵当権を付けるために司法書士に手続きを頼みますが、この設定は銀行側が信頼している司法書士が設定します。他のページで説明する所有権移転の手続きも同じ司法書士にやってもらえば司法書士報酬も安くなると考える方もいると思いますが、一般的に売主が宅建業者の場合、不動産業者側(売主)の指定した司法書士に頼むケースがほとんどです。軽減措置により登録免許税が減額されています。通常は借入金額に対して0.4%かかりますが、平成32年3月31日までは0.1%に減額されます。
抵当権設定登記費用(借入金額4000万円の場合)
登録免許税 | 4万円(借入金額×0.1%) |
10~14万円 |
司法書士報酬等 | 6~10万円 |
登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ 登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ
※適用期限は平成32年3月31日まで
保険料とその他の手数料
団体信用生命保険保険料
万が一、住宅ローンの契約者が事故や病気で亡くなってしまったら、残された家族はローンを払わない限り家を手放してしまわないといけません。そのような事にならないように残借入金を保険会社が代わりに支払う保険です。また、高度障害で仕事が出来なくなってしまった場合においてもローン返済が免除されます。団体信用保険料については銀行側が保険料を負担するケースがほとんどです。
その他追加で三大疾病特約やがん保険特約なども付けることも出来ます。特約を付ける場合は銀行側が保険料を負担してくれるものと、上乗せ金利0.1〜0.3%程を契約者が負担するものがあります。
火災保険料
一部繰上手数料、全部繰上手数料
住宅ローンを払っている途中で月々のローンの返済とは別に繰上げして返済をする際の手数料です。インターネット上での手数料は無料、郵送での手続きになると有料になります。固定金利でローンを組んでいる場合は全部繰上手数料は32,400円と高く、変動金利の場合は無料出来ます。またネット銀行の場合は手数料は無料です。
金利コース変更手数料
ネット銀行(じぶん銀行)の場合は無料、都市銀行(三菱UFJ銀行)の場合は5400円で出来ます。
少し手間はかかりますが、全部繰上返済をする場合は固定金利から変動金利に変えてから返済すると5400円のみで繰上手数料はかかりません。
まとめ
住宅ローンを組む際には銀行、仲介業者、司法書士、保険会社、保証会社が動きますのでそれなりに手数料がかかってしまいます。ただ、少なくともローン代行手数料の108,000円と収入印紙代20,000円(1000万~5000万円の場合)は節約することができます。手数料と住宅ローンの金利を考えると低金利、低手数料なのはネット銀行です。保険内容も無料でがん保険、全疾病保障が付いてきますのでやはりネット銀行がとにかく安く内容も充実しています。金利の高い銀行や保険を薦められることもありますので気を付けて下さい。
ここで紹介している手数料のほか不動産登記にかかる手数料を紹介しています。
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